妖怪の名前の由来12選
01
河童(かっぱ)
「河(かわ)」に住む「童(わらべ=子ども)」という意味の「かわわらは」が訛って生まれた名前とされています。頭の皿に水がある間だけ怪力を発揮するという伝承も、この「川の子ども」という語源と重なります。
02
天狗(てんぐ)
奈良時代に中国から伝わった「天狗(てんこう)」という言葉が由来とされています。もとは轟音とともに落下する流れ星や隕石を指す言葉で、その音や光跡を天を駆け抜ける犬に見立てたのが始まりでした。今の山伏姿のイメージは、日本で後から作られたものです。
03
座敷童子(ざしきわらし)
東北地方の旧家の「座敷」に現れる「童子(わらし=子ども)」という、見た目そのままの名前です。この神霊が住み着いている家は栄え、姿を消すと家運が傾くと信じられてきました。
04
鵺(ぬえ)
平家物語に退治譚が残るこの怪物は、不気味な鳴き声が「ぬえどり」と呼ばれる鳥(現在のトラツグミ)に似ていたことから名付けられたとされています。頭は猿、胴は狸、尾は蛇という姿より先に、まず鳴き声から名付けられた妖怪です。
05
酒呑童子(しゅてんどうじ)
大江山を根城にした鬼の頭領は、酒を好んで飲んだことから「酒呑童子」と呼ばれるようになったとされています。捨て子だったという伝承から「捨て童子」が転じたとする説も伝わっており、由来には複数の説が残っています。
06
玉藻前(たまものまえ)
鳥羽上皇に仕えた美しい女官は、灯りの消えた御所で体が玉のように光り輝いたことから「玉藻前」と名付けられたと伝えられています。後の物語では、その正体は齢千年を経た九尾の狐だったと語られるようになりました。
07
ろくろ首(ろくろくび)
名前の「ろくろ」は、井戸の水を汲む際に縄を巻き上げる滑車装置を指す言葉で、縄を引くと桶がにゅっと伸び上がる仕組みが由来とする説があります。ただしろくろ首には首が伸びる型と、首が抜けて飛ぶ型の二系統があり、後者は中国の「飛頭蛮(ひとうばん)」など大陸や東南アジアの伝承に連なるとされ、由来は一つに定まっていません。
08
送り犬(おくりいぬ)
夜の山道で人の後をついてくる犬型の妖怪で、名前はそのまま「人を送る(見送る)犬」を意味します。歩く人が転ぶと襲いかかりますが、休むふりをして礼を言うと、家まで無事に送り届けてくれるとも伝えられています。
09
垢なめ(あかなめ)
「垢」を「嘗める(なめる)」という、そのままの行動が名前になった妖怪です。掃除を怠った風呂場に現れて溜まった垢を舐めるとされ、汚れを溜め込むことへの戒めが込められているという説もあります。
10
豆腐小僧(とうふこぞう)
名前の通り、お盆に豆腐を乗せて歩く小僧の妖怪です。江戸時代中期の草双紙(絵入り本)から生まれたキャラクターとされ、人に害を与えることはほとんどなく、当時から愛嬌のある存在として親しまれていました。
11
ぬらりひょん(滑瓢)
「ぬらり」はつかみどころがない様子、「ひょん」は思いがけない・奇妙な様子を表す言葉とされ、この二つを組み合わせた名前だという説が有力です。漢字表記の「滑瓢」も「滑る」と「瓢箪」の字をあて、同じ意味を汲んでいます。
12
一反木綿(いったんもめん)
鹿児島県に伝わる、白い布のような姿の妖怪です。名前の「一反」は木綿の反物の単位(約10メートル)を指し、夕暮れ時に一反ほどの布がひらひらと飛んで人に襲いかかる姿から、この名がつけられたとされています。